俺は通年でよく食べるが、普通、一年で最も鰻を食べるのは今の時期だろう。

今年は例年に比べて中国産が特に安いので、つい買ってしまう。

ちなみに近所のスーパーでの最安は三匹で1,000円だった。

俺にとって鰻には食べ方のコンボがある。

例えばカレーの場合、先ずは具だくさんのポトフを作る。

初日にポトフを食べたら、二日目にその残りをベースにしてカレーを作る。

鰻であれば初日に半分を酒の肴、もう半分を鰻丼で食う。

二日目は残った鰻の頭と尻尾入りの茶碗蒸し。

鰻の頭は茶碗蒸しとの相性が抜群に良い。

夏なので冷やし茶碗蒸しにしたいところだが、鰻入りの場合は温に限る。

それを冷酒でやる。

旨いな。

この楽しみ方を見い出すまで頭の部分は我が家に遊びに来る猫にやっていたが、もうありつけぬだろう。

すまんな。

頭を捨てている方にはぜひすすめたい食べ方だ。

ところで、茶碗蒸しといえば少し手間の掛かるイメージがあるかもしれないが、覚えてしまえばこれほど簡単な一品もない。

適当な容器に玉子一個、水、白だしを入れてよくかき混ぜる。

そこに具を入れたら蓋をするなりラップをするなりし、湯を張った鍋で蒸す。
それだけ。

水の量と蒸し時間にコツがあるわけだが、慣れてくれば店のような茶碗蒸しが簡単に作れるようになるだろう。