自室で読書をしていると、

「パ、パ、パ、パ、パ、ピ、ピ、ピ、プ、プ...」

という親父の大きな奇声が階下から聞こえてきた。

慌てて部屋に飛んで行くと、特に俺の様子に驚くこともなく冷静な顔で、

「ピ、プ、パ、プ、プ、ピ...」

とやっている。

「ん?」

と問えば、

「いまテレビで誤嚥性肺炎予防の舌の運度やってるんや」

とのこと。

昨日の我が家の平凡で幸せな一幕。