介護生活ではいろいろな制限があるが、その反面、自由に楽しめることもある。
その一つが大相撲中継だ。
秋場所の初日から千秋楽まで、幕内の全ての取り組みをがっつりとテレビの前で見ることができた。
働いていれば決してできないことだ。
後半になれば外が徐々に暗くなってくるので日本酒でもちびちびやりながら鑑賞したいところではあるが、その後にインシュリン打ちやオムツ換えをしなければならず、そこはぐっと我慢し、やることをやってから存分に晩酌を楽しんでいる。
俺が特にストレスを感じることなく介護ができている理由の一つに、日々の晩酌がある。
俺は忙しく晩飯を食べるようなことは絶対にしない。
そうした毎晩の晩酌時間が自然とストレス発散になっているのだろう。
ここ最近の酒の肴ブームはじゃこ天。
本場宇和島産の上物が近所のスーパーで売っているので、小判型を六つにカットして日本酒に合わせている。
添える大根おろしは必須だ。
なければ食べない。
大根おろしがどうしても余るので、なめたけおろしで一杯、焼き厚揚げに乗せて一杯、塩鯖に添えて一杯...。
先々、いかなる困難が待ち受けていようが日々の晩酌がある限り俺は無敵だ。