俺が毎年楽しみにしている冬の美味は多々あるが、それらの中でも圧倒的に安くて圧倒的に美味いもの、それはアン肝。

ただし、ここで俺の言うアン肝とは刺身でも食えるアンコウの白肝だ。

いつも鶴橋の魚屋で買うのだが、それなりに巨大な刺身用白肝が一個なんと300円だ。

これで極上のアン肝刺しを飽きるほど堪能できる。

必ず余るので二日目にもう一度刺身で食うか、趣向を変えたければ湯豆腐に入れてポン酢で食う。

季節を問わず、ここまで安い極上の美味を俺は他に知らない。

不要不急ゆえに今のところ鶴橋行きを我慢しているが、冬が終わる間に一度は口にしたいものだ。