あなたが行っているSMプレイは安全が確保されているだろうか?
責め手の側、特に男女問わず初心者Sの方は以下を最低一度は目を通して下さい。
1:神経麻痺
2:血流停止
3:性病
4:縄の痕(責め痕)
5:吊るし
6:野外露出
7:アナル拡張
8:フィストファック
9:気胸
10:色艶
11:プレイのエスカレート
12:M女医からのアドバイス
1:神経麻痺
SM調教プレイにおける注意点として真っ先に挙げたいのが神経麻痺だ。
これは神経が一定時間以上圧迫されたことにより起きる症状である。
これにより体感症状としてピリピリ感が生じる。
このピリピリ感はしばらくの間止むことなく継続する。
どれくらいの期間継続するかは神経への圧迫度合いにもよるが、長い場合は一月以上症状が続くこともある。
注意して事に及んでいる俺でさえたまに起こるのだから、初心者の場合はよほど気を付ける必要がある。
どのような状況で最も起こりやすいかと言えば、手首を後ろ手に緊縛した状態で床やベットに転がした時だ。
画像でいえばこんな具合。
手首縛りは緊縛の基本中の基本でありメニューとして決して外せないものだが、このような体勢を決して持続させてはならない。
ただし、緊縛の場合は自分で縛った自覚もあるので予防は比較的簡単である。
やっかいなのは手錠その他の拘束具によっても前腕の神経麻痺が簡単に起こってしまうこと。
手錠なので決して締め付けるわけではないが、M女の自重によりベットや床などに挟まれることによって神経圧迫の状態になる。
俺の場合、セックスといえば手錠をかけた状態がデフォルトなので特に気を付けてはいるのだが、それでもたまに起こってしまう。
なので、隙間の生じる手錠や拘束具といえども姿勢によっては決してあなどってはいけないし、麻縄による緊縛ならなおのこと。
過去の経験上、俺が神経麻痺をやった相手は全員太めの女性だった。
よって、そのようなタイプのM女であれば緊縛や拘束を行って床やベットに転がすときはよくよく注意を払うこと。
いわんや吊しなどを行う場合、体への負荷は相当なものなので細心の注意が必要だ。
ちなみに、一旦神経麻痺が起こってしまった場合、そのまま放置して神経の回復を待つしかない。
病院に行ったところで気休め程度にしかならないだろう。
せいぜい「とう骨神経麻痺」あるいは「尺骨神経麻痺」との診断名を告げられ、得体の知れぬ薬を1,2種類処方されるだけのこと。
それを飲んだからといって症状が止まるわけではない。
どうしてもビリビリ感を止めたいのであれば局所麻酔や神経ブロックという荒技もあるにはあるが、放置すればそのうち回復する類の症状なのでかなり無茶な選択であると言える。
自然治癒するのであれば、時間は要するが西洋医学的治療による無駄なダメージを体に与えるべきではない。
2:血流停止
SM調教プレイにおける注意点の二番目として血流の停止を挙げたい。
特に注意しなければならないのは手首部の緊縛、吊しだ。
手首縛りは緊縛の基本中の基本だが、最初は軽めに縛ったつもりでも完成ポーズに至ってはそれなりに負荷が掛かったりするもの。
吊しは言うまでもなく縄が少なければ少ないほど、吊られるM女の体重が重ければ重いほど接触部に掛かる負荷はより大きくなる。
そのような負荷によって血流停止と1で述べた神経圧迫が実に簡単に起こる。
長時間血流が停止した場合、最悪の事態としては細胞が死んでしまい手足が二度と使いものにならない悲惨な結果となる。
使いものにならないだけではなく、その部分を切断することにもなろう。
脅すわけではないが、このような事態だけは絶対に避けなければならない。
よって、M女に縄を掛けた以上、ときおり手首などをチェックして肌色を確かめてやる必要がある。
手首縛りの場合、血流停止の状態が続くと手首より先が赤紫色に変色してくるので直ぐに判る。
よって、特に初心者に忠告したいのは、緊縛といえば画像では何やらガチガチに縛り上げているように見えるが、そこには車のハンドルと同じく必ず多少の遊びがある。
この遊びがないと、せっかく綺麗に縛ったのに責める間もなく血流停止が始まって直ぐに縄を解く必要に迫られることになる。
これでは何のために縛ったのかわからない。
緊縛の原則として、胴体や太股などの太い部分は多少きつめに縛ってもいいが、腕や膝より下などの細い部分を縛る際には必ず遊びを作ること。
初心者ほどついつい強く縛ってしまう傾向にある。
そういう意味において、初学の内はあまり長時間続けての緊縛を伴う責めは行うべきではない。
3:性病
SMを楽しむ上で頭の痛いのが病気の問題である。
最も、この問題は何もSM愛好家のみではなく人類全体に関わることだが、得てしてSM愛好家は複数プレイや乱交プレイに関して寛容又は積極的である。
愛奴をホームレスの巣窟に連れて行って生け贄に差し出す、そんな過激なプレイも決して珍しいことではない。
どんなシチュエーションであれ不特定多数というのは興奮材料としてこの上ないものである。
ならばそれを味わってみたくなるのは性に貪欲な者の当然の欲求だ。
M女にしたところで、複数によって犯されたい等々の願望がある場合も少なくない。
また、我々SM愛好家のみならず、一般人においてもマンネリの打開策や漁食の手段として複数プレイに興じるカップルや単独者も多い。
ハプニングバーにでも行けばその手の人種を多く見ることができる。
そんな複数プレイで大いに問題になってくるのが性病だ。
全員にコンドームを配ればいいのだろうが、先方もすっかり興奮してしまって「生でやらせろ!」等々拒否されることだってある。
こっそり穴を開けられないとも限らない。
フェラにしてもゴムフェラではいささか白けるので、相手が不特定多数であっても生が主流ではあるが、虫歯等があればそこからウイルスが侵入してくることもある。
最悪これでエイズでも移されれば、いくら死ななくなったとはいえ、一生薬漬けである。
よって、奴隷を不特定多数の場に供するのであれば、主従共に病気の問題を十分に理解及び納得した上で行わなければならない。
とはいえ、理性など本能によって簡単に吹っ飛ぶ例を幾多も見てきた。
東大卒の才女でさえそれは簡単に起こり得る。
特に性に関する本能は食欲や睡眠欲よりも外界が見えなくなるほどの瞬間爆発的エネルギーが生じやすい。
それがSM乱交や複数プレイともなれば尚更だ。
時としてそこには御しがたい場の勢いというものが生じる。
そんな現場において何事も冷静に判断するのは極めて難しい。
よって、主には相当の固い意志とリーダーシップが求められる。
これは何も乱交現場のみのことを言うのではない。
仕事や生活面の全てにおいて関係してくることだ。
普段だらしのない人間がある一瞬だけ背伸びしたところで、所詮それはメッキに過ぎない。
いつかは、あるいは、一瞬で剥がれ落ちるだろう。
複数プレイの場合、性病についての事前の認識と了解、本能が支配する現場においての集団コントロールができる者のみがそれを楽しむ資格を有する。
病気の問題は何も複数プレイのみならず、一対一においても当然無関係ではいられない。
最初から最後までゴムを着用するのが理想だが、粘膜と粘膜との接触を一切禁じるとなると、それはそれでずいぶんと味気ないものになる。
特にフェラ奉仕などは男も女もゴムなしで楽しみたいものである。
よって、どこかで妥協点を設けるわけであるが、マンコあるいはアナルへの挿入時にはコンドームを着用、それ以外は生でというのが一般的のようだ。
4:縄の痕(責め痕)
麻縄による緊縛はSMの基本中の基本であるので初心者こそどんどん縛って技量を高めればいいと思うが、時にやっかいなのが縄目の痕だ。
特に二の腕を露出する夏場において気を配ってやる必要がある。
M女には事前に薄手のカーディガン等を用意させる、これはマストだ。
何か上に羽織るものがないと帰りの道中において縄の痕目を衆人に晒すことになる。
たまにいるのだがM女本人が全く気にしなかったり、あるいは痕目晒しも一種のプレイと割り切るならそれはそれだが、要らぬ輩が寄ってくる場合もあれば、もし俺のような人種とすれ違えば横取りされる可能性もなくはない。
なので、夏場の緊縛において俺は必ずカーディガンなどを用意させる。
相手が人妻であったり家族と同居している学生などの場合、二の腕にばっちりと縄痕が残っていれば当然の家人の目に付くところとなる。
よって、縄痕が残ってしまうと具合の悪い場合はソフトロープを使用するか、服の上からの緊縛ということになる。
体質にもよるが、そのように配慮した縛りであっても痕が残る場合もあるので、その点も注意が必要である。
責め手も何かと配慮が大変だが、だからこそ大事な体を預けてもらえるのである。
「特に配慮は無用」とM女が言うのであれば、その時は遠慮なくガンガン縛ればいいし、縛るべきだ。
プロの撮影現場ならいざ知らず、SM初体験の一般人相手の場合は夏場以外でも事前に必ず縄痕についての説明及び了承を得ること。
緊縛後、風呂に浸かって血行を良くすれば縄目の痕が消えるまでの時間を短縮することができる。
ただし、あくまで短縮であって消えるわけではない。
家人に縄痕を知られてせっかく見つけたパートナーを失ってしまった...そんな事態にはならぬよう注意されたい。
そういう意味において、緊縛好きにとっては秋冬こそがSMのベストシーズンであるとも言える。
反面、別れて帰宅した後、体に残った縄痕を眺めてはうっとりと余韻に浸るM女も少なくない。
よって、必ずしも縄の痕が悪いというものでもない。
5:吊るし
SM初心者がいきなり女性を吊すことなど普通はないだろうが、麻縄緊縛による吊しはまさに日本的SMの象徴であり華でもある。
これを単なる責めではなく芸術の域にまで昇華している緊縛師もいるくらいだ。
大開脚の逆さ吊りによるオマンコへの容赦ない鞭打ち責めを見たときは興奮を通り越して感動さえ覚えた。
吊しはビジュアル的に凄まじいインパクトがあり、責め手なら誰しもがマスターしたいと思う技術である。
しかしながら、そのインパクトに比例して危険度も半端ない。
中でも、
・緊縛が未熟で身体に過度な負荷が掛かる、つまりは血流停止や神経麻痺
・落下や緊縛中の転倒
この2点は特に注意したい。
万一、逆さ吊りで落下事故でも起こればあなたのSMライフどころか人生さえ終わりかねない。
どうしても吊しを行いたいのであれば、可能なら一定期間直接緊縛師から教えを乞い、十分な技量を身に付けてから行うのが望ましい。
初心者が見よう見まねの憧れだけで吊すなど愚の骨頂だ。
よって、当サイトでは「技術がない内は吊すな」と主張したい。
この場合、吊すとはM女の体が完全に宙に浮くことを意味する。
両腕や片足を持ち上げるような縛り、その他体が完全に宙には浮かないが上方向へ持ち上げるような縛りは血流停止等に注意しながら大いにやればいい。
そうやって縛り慣れした先に吊しがある。
これは何も吊しに限ったことではなく、初心者が自らのブログ用にと張り切ってSM系AVに見られるようなド派手で過激な責めの真似をすると事故の元になる。
6:野外露出
それが公の場において行われるという意味において、野外露出における注意点はいささか他の項目とは内容を異にする。
場合によっては事件に発展するような事態も想定されるので、他項目とはまた違った意味での注意となる。
野外露出における注意点はコラム「ご主人様学」において既に述べているので、以下、そっくりそのままコピーして貼り付けておく。
S男性諸氏におかれてははSMプレイにおける野外露出は好きだろうか?と、唐突に訊いてみる。
季節は春を迎え、SM野外露出好きにとってはまさに時節到来といったところ。
もちろん、これからSM野外露出プレイを楽しんでみたいといった初心者の方も多数いるだろう。
そこで、俺の経験を踏まえた上での野外露出における注意点を記しておこうと思う。
特に、ご主人様と呼ばれる方々は心して読んで頂きたい。
さて、ここで質問。
野外露出プレイにおいての天敵とは何か?
「おまわりさん!」
こう答えたあなたはまだまだ甘い。
確かに、おまわりさんは天敵だ。
何せ彼らは強大な権力を有している。
俺の過去のSM歴の中で二度、おまわりさんのやっかいになってしまったことがある。
おそらく悪意ある第三者が通報したのだろう。
しかしながら、おまわりさんを怒らせない限り、法的に適用される罪はどうであれ、繁華街等よほど人目に付くような場所での大露出でもなければ訓告、注意、ぼやき、いやみ等で解放される(ケースが多い)。
おまわりさんもそこまで暇ではないということ。
ただし、おまわりさんによる対応の違いも当然リスクの内だ。
野外露出におけるご主人様学其の一
「おまわりさん、警備員等に見つかった場合、素直に反省の態度を表し、絶対に怒らせてはならない」
偉そうにくどくど言われようが、変態扱いされようが、ひたすら平身低頭で接すべき。
ぐっと堪えて、立ち去ったその背中にアカンベーをしてやればよい。
これができないと、最悪の場合、あなたは社会的にかなりのものを失うことになる。
さて、ここからが野外露出プレイにおける真の天敵の話だ。
中・上級者の方なら既に重々承知、あるいは実際に身を持って経験済みの方も少なからずいるだろうが、真の天敵とはすなわち街の不良達。
特に夜の公園などは野外露出場所として難易度が低いし、また、夏場などは夜風が気持ち良いので公園を利用して露出のみならず野外プレイを行う方も多いだろうが、そこは同時に天敵の巣窟であるということを心しなければならない。
そんな一般人でさえ危険性のある場所で女性が裸体を晒し、あまつさえ写真撮影でフラッシュでも焚けば、みすみす彼らを招いているようなもの。
たった一人の目に留まれば、それは電灯に集まる蛾の如く確実にうじゃうじゃと寄ってくる。
血気盛んな、おまけに性欲も盛んな若者たちが、
「けっ、何か面白いことね~のかよ、ぺっ(唾)」
と、公園の片隅でやっているとき、そこに裸体の女性の姿が見に入ればどうなるかは明白。
何も公園でなくても、真夜中であれば人気のない一般道でさえ危険だ。
で、不幸にして、彼、彼ら、あるいは彼らと彼女たちに絡まれてしまったときに、みなさんならどうする?
おそらく、そんなことは今まで考えたこともなかったはずだ。
はっきり言うが、そのような場合の最善策を現場でいちいち考えていては遅い。
間違いなく対応を誤ることになる。
あるいは、対応する間もなく相手のペースに取り込まれてしまう。
よって、大切なパートナーを巻き込む可能性のあるありとあらゆる危険なシチュエーションは事前に頭の中でシュミレートしておくべき。
パートナーから敬意を持ってご主人様と呼ばれたいのなら、この程度の努力は当然だ。
で、さっきの答えだが、これはもう一律同じ。
もしからまれた場合、相手が単独であれ複数であれ、一切の会話はせず、要するに無視して、ただちに現場を去ること。
言うまでもないが、脱出すべきは人気の多い方向だ。
パニックになってより暗い方へ向かってしまえば更なる窮地に陥ることになる。
カッコ悪かろうが、みっともなかろうが、そんなことはどうでもいい。
この場合、パートナー及び貴男の身の安全が最優先となる。
それで後々貴男のことをバカにするようなパートナーなら、悪いことは言わない、即刻お別れなさい。
この場合最悪なのが、映画の主人公のごとくからんでくる相手をやっつけようとすること。
相手が一人で、もし彼がゴボウや蚊トンボのように見えたとしても絶対にいけない。
いわんや正拳突きと回し蹴りで次々ノックアウト...はっきり言ってアホだ。
貴男が余程の達人でない限り、否、余程の達人であっても、格闘は避けなければならない。
ポケットからナイフ一本出されれば、それだけで形勢は一気に逆転する。
昨今の社会情勢をかんがみるに、その確率は高いと言わざるを得ない。
俺など、からまれた場合、常にそのポケットにはナイフが忍ばせてあると仮定している。
野外露出におけるご主人様学其の二
「からまれたら、ただちに逃げる」
しかしながら、脱出不可能ということも往々にしてある。
何せ貴男は女性を連れており、しかも彼女は写真撮影の見栄え上ハイヒールを履いている場合が多く、更に俺の統計ではどうもM女というのは足の遅い場合が多い。
この場合、相手の出方如何によっては戦闘モードに突入することになる。
相手が二人以上の場合、女性の連れがいるという時点で大きなハンディなので、貴男は負ける確率が高い。
負ければどうなるか...タチの悪い相手だと翌日の新聞にあなた方二人の顔写真が掲載されることになるだろう。
よって、何をどうしろとは言わないが、特に深夜の野外露出プレイにおいてはそれなりの特殊装備というものが必要になってくる。
野外露出におけるご主人様学其の三
「出かけるときは忘れずに」
と、ここまで散々にマイナスの事態を想定した場合のことを書いてきた。
リスク管理の観点からは当然のことであるが、近づいて来る相手が善意の第三者というパターンもこれまた多い。
このような場合、貴男がその場の主導権を完全に掌握している限りにおいて、その第三者にギャラリーになってもらったり、時には参加してもらえばこの上もないプレイのスパイスとなる。
ただし、例え善意の第三者であっても安心しきってはいけない。
複数の場合、あるいは単独でも、困ったことに彼らはしばしば暴走することがある。
人間の性欲がいかなるパワーを生むかは貴男もよくご存じだろう。
よって、善意の第三者であれ暴走や被支配を未然に防ぐため、
・例え明らかに年上であっても敬語は絶対に使わない(下手に出ない)
・恩を着せられるような行為を受けてはならない(ジュースや飯をおごってもらう等)
・山中など極端に人気の無い場所には行かない…
等々の注意が必要だ。
個人的には、野外露出というのは昼間の方がいいのではないかと思う。
おまわりさんという問題はあるものの、夜間より遙かに安全だし、野外露出愛好家はそのほとんどにおいてプレイの光景をカメラで撮影すると思うが、あるいは、そもそも撮影のためにプレイを行っている場合も多いが、いずれにせよ、昼間は絵になる。
野外露出写真は辺りの様子を一緒に画面に入れることにより作品の値打ちが増すが、夜間の場合はどうしても暗闇に女性だけが浮かび上がったような写真になってしまう。
これでは絵ずらとしていまいちだ。
ということで、野外露出におけるご主人様学其の四
「撮影メインであれば夜間の街中より、昼間の街外れ」の一項を加えておく。
以上、これからの季節柄活発になると思われる野外露出についての基本的な注意点を挙げたが、その他にも事前に考慮しておかなければならない事項が様々にある。
その全てをいちいち書くのは面倒なので、ご主人様と呼ばれる人種の方々はこれを機会に一度シュミレートしてみるといい。
いつの日か、必ずや役に立つはず。
ご主人様学も実に奥が深いのだ。
7:アナル拡張
単なるアナル調教ならいざ知らず、アナルの拡張を目的としたアナル調教ともなればそれほど愛好家の数は多くないと察するが、太めのバイブやスティックを愛用していたり、頻回にアナルセックスを楽しんでいれば結果的にはアナル拡張と同じことになる。
一部マニアにおいてはアナルフィストまで行われているようだが、その日常生活の不便さは察するに余りある。
アナル拡張の何がいけないのか?
単純に便が漏れるのである。
それが軟便ともなれば、本人の気合や頑張りではもはやどうにもできない悲惨な状況となる。
これはいけない。
あるいは脱腸。
一旦脱腸の癖が付いてしまうと頻繁に飛び出すと聞く。
アナルフィストと便漏れ及び脱腸は確実にワンセットであると考えて結構。
快楽のみに走って調子に乗って拡張していると、後々とんでもないことになる。
ただし、全く不可逆的というわけではないのでそこに一縷の望みはあるが、それでも無理な急拡張で筋が断裂でもすれば、極端な話一生オムツが友達となろう。
よって当サイト的には、アナル調教はSMにおいて重要な要素ではあるが、拡張につながる行為は理性によりほどほどに律する必要があると言いたい。
アナルフィストに至っては原則禁止だ。
アナルにビール瓶や一升瓶などを突っ込んで責めるのも月に1,2回程度であれば特に問題はないだろうが、これを嬉しがってしょっちゅうやっていると、あたなの愛奴が突然「漏れました...」ということになりかねない。
ここまでくれば生活のあらゆる面で不便を被ることになる。
重度になれば出歩くのも億劫になり、オナラもおちおち出していられない。
こうなれば悪循環で、より一層不健康な方向へとまっしぐらだ。
他人の趣味に対してあれこれ言うのも何だが、そもそもアナルに手首やコーラ瓶を突っ込んで面白いか?
最も、「じゃあ、マンコに手首を突っ込んで何が面白いのか?」と訊かれれば、返す言葉もないわけだが。
もし上記の事実を知らずにアナル拡張を受けているM女がいるなら要注意だ。
一度話し合うか、応じないようならさっさと別れるべきだろう。
便が漏れ始めても俺は知らんぞ。
どうしても拡張行為がしたいのであればアナルではなく膣拡張をすすめる。
少なくとも膣拡張はアナル拡張に比べれば漏れの問題はない。
それどころか、地獄の苦しみと言われる出産時の苦痛を相当和らげることにもなる。
いわゆる「太平洋」「ゆるゆる」「ガバガバ」になるのは避け難いが、それさえ気にしないのであればアナル調教ほどに気を使う必要はない。
ただし、膣拡張/フィストファックはまた別の面での注意が必要となるので、これは次項にて。
8:フィストファック
SM調教プレイにおける注意点の八番目としてフィストファックを挙げたい。
フィストファックとは手首をあたかもペニスの如く女性の膣に突っ込む行為を言う。
この行為によって女の得るエクスタシーには凄まじいものがある。
だからといって調子に乗ってガンガン突くと知らず知らずのうちに子宮に大ダメージを与えてしまうことになる。
本人が気付かない内に妊娠していた場合、そのまま流産すればいい方で、胎児の体に物理的なダメージを与えたまま出産に至ると目も当てられない悲劇となる。
それ以前の問題として、子宮へのダメージにより妊娠不可能になることもある。
現にセックスのやり過ぎで子宮を痛めて不妊になるケースもあるくらいだ。
手首や拳によるダメージはペニスの比ではない。
よって、俺が推奨しているのが寸止めフィストファックだ。
一見奥までガンガン突いているように見えて実は子宮の手前で寸止めしている。
これこそが未婚女性への正しいフィストファックである。
反面、最もやってはいけないフィストファックとは、いわゆる空手で言うところの抜手の状態、つまり指先を鋭く立てて子宮を突くような行為だ。
これが最もダメージが大きい。
膣拡張においてはコーラ瓶や一升瓶状のものが使用されることも多いが、俺的には全く勧めない。
抜手と同じ、というかそれ以上だ。
フィストファックは拳でやるのが一番宜しい。
フィストファックのやり方としては、先ず日頃から挿入できる指を一本ずつ増やしていき、焦らず長期的にじっくり五本全て入るまで膣を拡張する。
拡張ができたら爪を切った手にローションをたっぷりと塗り、指先を立てた状態で手首まで挿入したらマンコの中で親指を覆うように四指をゆっくりと曲げて拳を作る。
その拳の形で寸止め突きすれば安全にフィストファクできる。
寸止めでも刺激が強烈なので直ぐに達するだろう。
ただし、全く子宮に当てないというのも責めとしては面白くないので、寸止めしたらそこからたまに軽くそっと押し当てる。
それでもフィストファック自体が強烈なので、「当たる~」などという絶叫を聞くことができるだろう。
いよいよ膣拡張が進めば最初から拳がすんなりと挿入できるようになる。
今回の注意点は長いサイズのバイブや張り型にも言えることなので十分留意されたい。
一般人でやる人は少ないだろうが、AV作品で見かける電動ピストンマシンを奥まで挿入すれば子宮に対して凄まじい大ダメージとなるので、あのような責めは見るだけにとどめるべき。
みな知っていると思うが念のために一応書いておくと、肛門と膣を締め付ける筋は八の字形でつながっている。
よって、膣拡張とアナル拡張を同時進行で行っても理論上は意味がないということになる。
構造上、膣を拡張するということはアナルの締まりを良くするということだ。
(アナル拡張は勧めないが)どちらか一方のみの拡張にすべきだろう。
上記のようにフィストファックは生命に関わる問題でもあることを決して忘れてはならない。
9:気胸
「気胸?何のこっちゃ?」
という方も多いだろうが、嵐の相葉クンがこの症状になったので、それで知った方も多いだろう。
気胸とは簡単に言えば肺に穴が開いてしまうこと。
相葉クンの場合は自然気胸だったようだが、SMプレイにおける気胸とは主に針責めによって起こる。
「俺は肺に刺すような間抜けじゃないよ!」
そんな声が聞こえてきそうだが、気胸は次の二点によって実に簡単に起こり得る。
先ず一つ目は、そもそも解剖学的な肺の位置をちゃんと把握していないから。
肺とはおおよそ両胸の辺りにある...概ねこのような認識ではないか。
それで正解と言えば正解なのだが、案内知られていないのが肺尖だ。
肺の上部は通常の感覚で想像する以上に上まで伸びており、その先端は鎖骨の辺りにまで達する。
普通ならそんなところに肺があるなど思いもしない。
そこを針でぷっすりとやってしまえば、いとも簡単に気胸が起こる。
さすがにワールドニュースで取り上げられることはないが、世界中で日々SM行為による気胸が頻発していると察する。
もう一つは、肺の位置もちゃんと把握して十分注意しながら針責めしているつもりでも、相手は木偶の人形ではなく生身の人間である。
よって、予期せぬ行動により急に体が動いたりもする。
起きあがったり、上体を捻ったり...そのような場合、並程度の反射神経であればまずかわせない。
刺すつもりはなくてもぷっすりとやってしまうのである。
このような場合、総じて深刺しになるのでより危険な状態になりやすい。
気胸が起こるとどうなるのか?
運が良ければ、息苦しくなる。
もちろん病院に行く必要があるが、治療すれば治る。
運が悪ければ、その場で死ぬ。
そりゃそうだろう、普通に息ができなくなるからだ。
死に直結しているという意味においては、この針責めによる気胸こそがSMプレイにおいて最も注意を要する項目であると言える。
よって、それでは全く面白くないということを重々承知の上で、当サイト的には針責めは尻を中心に行うことを推奨している。
10:色艶
この場合の色艶とは女性の肌や髪の輝き、内側から匂い立つような色香のことを言う。
これを注意点と言うのもおかしな話ではあるのだが、時にやっかいな問題に発展することもあるので必要と判断し、ここで述べておくことにする。
これは純然たる事実なのだが、SM調教を受けると明らかに女は美しくなる。
この辺りのことはコラム:beauty-Mでも書いているが、この美しさは内面からのものであり決して誤魔化すことができない。
本来、女性が美しくなるという現象は自他共に大歓迎すべきものであるが、こと相手が既婚者であったり、厳しい家庭の箱入り娘であったり等々というような場合、確実に家人に男の存在を悟られることになる。
そこで夫の嫉妬心が根深いものであったり、家族からの追求が厳しかったりすると、ついには俺と会うにも支障が出始める。
事実、過去私立探偵に依頼する者までいたくらいだ。
よって、相手が人妻や厳しい家庭環境にある場合、俺と会い始めるのと同時期に何か始めろとアドバイスしている。
ジョーギング、ウォーキング、リビング体操、健康ジュースその他何でもいい。
とにかく、家人にはっきりとわかるよう新しく何かを始めるということが大切だ。
そうやってちゃんと伏線を張っておいて、みるみる艶っぽくなった原因をそのせいにするのである。
理由もなく自分の妻が美しくなって喜ぶ男など、寝取られ願望のある一部の男のみだ。
口にするかしないかは別にして、普通であれば懐疑の目を向けられることになる。
よって、SM調教の開始と同時期に何か始めておかないと申し開きができなくなる。
ならば家のリビングでちょっとしたストレッチを始めただけで、見る見る色気が出るかといえば、そんなわけがない。
けれども、男というのは基本馬鹿なので、時期さえシンクロしていれば「まあ、場合によってはそんなことがあるかも...」となるのである。
ここで言う色艶とはメイクによる色気とは全く異なるものである。
表面的に取り繕ったものではなく、内面から匂い立つ、決して隠しても隠しきれない女の色香を言う。
これは女性の美でも最上級のものであり、小手先のエステやメークで手に入れられるものではない。
伏線さえしっかりと張っておけば、これは女性に対しての最高のプレゼントとなる。
よって、当項目において主は自らの誇りを胸に秘めつつ注意を払うべし。
11:プレイのエスカレート
人間は良くも悪くも慣れの生き物であるので、お互いいつまでも新鮮な気持ちでいるための一つの手段として刺激量を適切にコントロールしなかればならない。
例えば、大乱交プレイによるSM調教を行った翌週における二人きりのプレイはかなり刺激量が落ちて感じられるのは当然のことだ。
だからといって刺激の強いド派手なプレイばかり行っていると、やがてそれ以外では全く興奮しなくなる。
よって、理論的には、お互いが満足のできる最低限の刺激量でSMを楽しむのが長期的な観点からは望ましい。
そして時々ハメを外す。
それくらいでいいのではないだろうか。
最近エスカレートし過ぎてきたかな?
そう感じたら1,2ヶ月会うのを止めて刺激量をリセットしてみるのもいいだろう。
久しぶりの相手であれば、人間それだけで新鮮な気持ちになるものだ。
ただし、M女には寂しがり屋が多いのも事実。
このあたりのバランスが実に難しいところではある。
よって、刺激量のコントロールは臨機応変に、としか俺としても言いようがない。
M女医からのアドバイス
ここでは大きく分類して、
①神経麻痺
②窒息
③感染症
④浣腸
について、補足として述べさせて頂きます。
神経麻痺
橈骨神経麻痺、尺骨神経麻痺に代表される末梢神経損傷は保存的な治療で回復するケースも存在しますが、「もしや神経麻痺かも?」と感じられた際は一度整形外科を受診されることをお勧め致します。
実際に診察してみなくては判明しない障害が潜んでいる可能性や、仮に重篤であった場合、放置すると関節の拘縮等恐ろしい合併症を引き起こす可能性も御座います。
手術や薬物に限らず、リハビリや理学療法等侵襲の少ない治療法も数多く御座います。
常に麻痺がある状態だと日常生活に不便を強いられるように、手足の運動や感覚が障害されるとQOLも大きく損なわれます。
早めに整形外科医の診察を受けることで、その後の生活における影響も最小限に留めることが出来ると存じます。
窒息
首絞め、猿轡、マスク、またイラマチオや顔面騎乗等々、責めにおいて「窒息」という要素は多彩に絡んでくることでしょう。
快楽と危険が背中合わせの窒息ですが、当然ながら生命に危険を及ぼす可能性も御座います。
窒息によって肺でのガス交換が十分に行われず、動脈血中の酸素が不足した状態が持続すると、低酸素血症とよばれる状態となります。
チアノーゼや手足の冷感、頻脈に始まり、意識障害や視力障害などの重篤な症状を呈し、更に低酸素血症が遷延した場合、低酸素脳症という不可逆な脳障害をきたす可能性も御座います。
特に、ビザールでよく用いられるようなラバーのマスクを用いる際は、表情の変化を観察するということが難しくなることが想像されますので、取り返しのつかない事態を招かぬ為にも、事前にギブアップのサインを決めておく、緊急時に対応できるように傍らに鋏を置いておく、等の対処が必須かと存じます。
独立した項目を設けず、ここでイラマチオについて更に補足させて頂きます。
このプレイは、過剰に行うと顎関節の脱臼を引き起こすことが考えられます。
また、顎関節症の誘因にもなり得ます。
顎関節症を一度引き起こしてしまうと、多くの場合は緩やかに緩解ないしは消失しますが、ごく少数で重症化してしまうケースも御座います。
顎関節症は身近な疾患のようで、重症例では日常生活もままならなくなってしまう恐ろしさも秘めております。
是非、頭の片隅にでも留め置いてくださいませ。
感染症
性感染症(STI)についてはshadow様のサイト内において既に詳細にふれて頂いておりますので、ここではスカトロプレイやアナルセックス等、また異物挿入における感染症について補足させて頂きます。
皆様御存じの通り、腸内は細菌の巣窟です。
腸内細菌叢の名の通り、ビフィズス菌や乳酸桿菌に代表される所謂「善玉菌」や、クロストリジウム属や大腸菌に代表される「悪玉菌」、そしてその他の微生物(酵母等)が均衡を保って腸内で生活しています。
従って、そこに触れるような行為は全て、これらの微生物による感染症の原因となり得ます。
細菌の塊である糞便、又その通り道であるアナルに直接口をつけるような行為のみならず、アナルを触った手、或いはアナルに挿入した後のペニスを直接膣に挿入するようなことがあれば、半閉鎖空間である膣では容易に膣炎になり得ますし、また隣接した尿道から逆行性に尿路感染症を引き起こす可能性もあります。
アナルに関するプレイはポピュラーなものですが、その都度細心の注意を払われることをお勧め致します。
SMの一環として、またその他のプレイでもプラグ等の異物挿入は多く見受けられますが、管理を怠るとこちらも十分危険を孕んだ行為で御座います。
人体にとって、明らかな「異物」であるものを長時間体内に留置することは、どうしても自覚しきれない細かな組織の損傷を伴うことが考えられます。
小さな傷で微生物が繁殖し、気づかないうちに感染症の温床になっていることもあり得ますし、そもそも異物自体がその微生物の棲家になる可能性も大いにあります。
異物を挿入してお過ごしになる場合は、使用前・使用後の器具の洗浄・消毒は勿論のこと、何か異常を感じる場合は無理をして挿入を続けない、日頃から挿入部の様子を観察しておく、等の注意深い対処が必要であると存じます。
浣腸
SMプレイにおける危険というものについて考えると、
・負荷が大きいが故の危険(吊し等)
・人体にとって不自然な行為であるが故の危険
に大別されるのではないか、と思われます。
そもそもの負荷が大きな行為というものは誰が見ても「危険」であり、その行為に及ぶ際は細心の注意を払われることと思います。
その一方で、一見それほどダメージが大きくないように見えても、実は責めを受ける側には大きな負担がかかる行為も存在致します。
それは、「人体の本来の機能にそぐわない行為」です。
このように書いてしまうととてもわかり辛く感じますが、要は、その行為は自然界で起こり得ることだろうか?」ということなのです。
一般の方がSMと聞いて真っ先に思いつくような、鞭打ちや蝋燭、といった行為も確かに自然界には存在しないでしょう。
けれども、それに類似した打撃や熱、といったダメージを受ける機会は必ず存在します。
裏を返せば、人間を含めた動物の肉体は、それらのダメージにある程度対応し得るだけの機能を備えているということです。
ある程度の強靭さが無ければ、些細な外傷ですぐに命を落としてしまうからです。
(勿論、度を超せば大きな危険となり得ますが…。)
では、ここでいう「自然界で起こり得ない行為」とは何か。
それは、端的に申し上げると「排泄の為の部位に何かを入れる」ということです。
SMプレイにおいてメジャーな浣腸やアナルセックス、また尿道拡張等がこれにあたることと存じます。
ここでは特に、浣腸を行う際の注意点について述べさせて頂きます。
浣腸はSM小説やAVなどでも頻繁に登場する行為ですが、その分現実と虚構とが綯交ぜになって認識されている可能性もございます。
先程述べさせて頂いた通り、「肛門から何かを注入する」という行為は人体にとっては非常に不自然な行為です。
同じ消化管でも、食道は「外から物が入ってくる」部位であるが故に、物理的・化学的なダメージにある程度耐え得るような構造を持っています。
それに反して、肛門や腸粘膜、また腸管はその刺激に適応するような構造ではないのです。
それは細胞の配置、といったミクロのレベルからして異なっています。
浣腸を行う上で何が危険であるのかを、以下に列記させて頂きました。
①浣腸液の量
比較的安全なぬるま湯でも1.5~2Lまでが上限でしょう。
これ以上多くなると小腸への逆流を来して炎症を引き起こしたり、腎臓での利尿速度を超えて水分を摂取することによる水中毒(※)を引き起こす可能性が御座います。
また、注入時の圧力によっては腸管穿孔を来すことも考えられ、その結果腹膜炎を引き起こす可能性も御座います。
※水中毒…過剰の水分摂取によって体内の水が他の溶質(特にナトリウム)に比べて著しく増加し、強度の低ナトリウム血症を来した状態です。
頭痛や嘔吐、倦怠感などで始まり、重篤な場合は致死的になり得ます。
②浣腸液の内容
ぬるま湯が最もリスクが少ないと考えられますが、先述の通り量にはご注意くださいませ。
グリセリン浣腸もよく見受けられますが、仮に腸粘膜に傷があった場合、そこからグリセリンが血液中に流入し、溶血や腎不全を起こす可能性が御座います。
牛乳浣腸もメジャーな存在ですが、あまり安全とは言えないかと存じます。
牛乳は腸内で消化も吸収も出来ないため、腸内に残留した場合は腐敗します。
したがって、牛乳を用いた際は入念な洗浄が必要になるでしょう。
同じ食品でも、コーヒーや炭酸飲料、また酢や高濃度の液体等を用いると粘膜を損傷する危険が御座います。
また、アルコールを用いた浣腸は大変危険です。
坐薬と同様に、粘膜から直接アルコールを摂取することで、経口摂取よりも遙かに速く吸収され、少量であっても急性アルコール中毒を引き起こす可能性がある為です。
また、浣腸液の温度にも注意が必要です。
概ね38℃前後が適温ですが、40℃以上では腸壁の細胞が壊死するなどの大きなダメージを生じ得ますし、低温では腹痛や下痢をの原因となります。
③体位
SMプレイにおける浣腸は殆どが四つん這いの状態かと思われますが、仮に立った状態で浣腸を行う場合は、器具の先端で腸管を傷つけ、腸管穿孔を引き起こす可能性が御座います。
④時間
浣腸を行った後に長時間排泄を我慢させていると、使用薬剤によっては様々な健康被害を生じ得ます。
腸管の内圧が急激に高くなった場合も、排泄が出来ない状態だと腸管に大きなダメージを与え、時には死に至るケースも御座います。
使用薬剤によっても変化致しますが、我慢させる時間の目安としては5~10分、急な状態の変化にも対応できるように十分注意を払われることをお勧め致します。
⑤頻度
浣腸を極度に頻回に行うと、直腸の粘膜が過敏になって一日に何度も便意を催したり、逆に正常な排便反射が損なわれて浣腸なしでは排泄が出来なくなること、また粘膜にダメージを与えることで腸管が萎縮し、便秘の原因となることも御座います。
浣腸は身近なプレイであるようで、実は様々な危険の潜む行為です。
その危険の中には致死的なものも多く含まれること、また一見安全そうでも実は大きな害を及ぼしている可能性があることをご理解頂けましたら幸いです。
総括
以上、長々と綴らせて頂きましたが、こちらにお越しの皆様は既にこの程度のことはご存じであることでしょう。
SMプレイは危険と隣り合わせであるが故に感じる快感、という側面もありますし、「安全」に気を取られ過ぎて神経質になり過ぎてしまうと味気なくなってしまいますね。
けれども、SMプレイの持つ危険性を頭の片隅に置くだけでも、ちょっとした変化を見逃さず、大事に至らせずに済むことに大いに貢献することでしょう。
大切なことは、危険を恐れすぎることではなく変化を見逃さないことです。
何か少しでも違和感がある、いつもと違う。
そう感じましたら、是非一度病院にかかることをお勧め致します。
ここで、最後に一点だけ。
診察室では、思い当たる原因を恥ずかしがらずにお伝え下さい。
医師としても、原因が分からずに右往左往するより遙かに有難く思うことでしょう。
始めは驚きこそすれ、誠実な医師であれば適切な治療を行う筈です。
正直に伝えて態度が変わる様な医師は信用しなくて結構です。
我々は確かに特殊な性癖であるかもしれませんが、何も恥ずべきことはしていないのですから。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
皆様がSMを謳歌なされる中で、ほんの僅かでもお力添えが出来ましたら幸いです。
M女医
shadow追記
他にもこのような危険があるのでは?
SMプレイに関する医学的な質問があるのですが?
M女医へ転送します。
頂戴したメールに関しては当コーナーにて公開する場合があるのでご了承を。