俺と親父に共通して大好物な料理がいくつかある。
その一つがひじき丼。
ひじきとツナの炊き込みご飯といったような類のものではなく、あくまで丼だ。
芽ひじき、ニンジン、油揚げ、豆水煮を醤油、砂糖、酒、みりん、水で煮て一度冷ます。
それを炊き立てのご飯にぶっかけて食うわけだが、これが最高に旨い。
加えて味噌汁と漬け物があれば俺はこれが最後の晩餐でもよい。
二日目などは白だしベースの雑炊にしてもとても美味しい。
料理をしない者にとってはひじき煮などかなり手間の掛かる料理のように思えるかもしれないが、やってみれば簡単な部類の料理だと言える。
美味しい上に簡単で栄養価も高いので、ひじき煮は俺が爺さんになった時にも極めて重宝する一品になるだろう。