最近、高級とまでは言えないが町中華よりはいくらか格が上の中華料理店で二、三杯飲んでから映画を観る機会が増えてきた。

その店で俺が好んで頼むのは焼き豚、ピータン、春巻き、麻場豆腐、鶏肉のカシューナッツ炒めだ。

先日、カシューナッツ炒めを頼んだ際に一つ気付いたことがある。

他店はどうか知らぬが、この店ではカシューナッツは途中の調理段階では投入せず、最後に振りかけて鍋中で一混ぜするスタイルらしい。

というのも、その日明らかに調味液が全くかかっていない白のカシューナッツが数粒あったから。

そこで俺は閃いた。

入店前にそのビルの一階にテナントしているDAISOでカシューナッツを一袋買い求め、それをカシューナッツ炒めに振りかければ、

「ナッツ増し増しやん!」

その店は準高級店であるのでカウンターが存在せず、よっていつも一人だが必ずテーブル席となり、更には店内が無駄に広いので、店員の目を盗んでカシューナッツを振りかけることなど容易にできる。

ここで問題となるのは大人の流儀、男としての振る舞いということになるが、食に関する限りにおいて俺はやりたいことを遠慮しない。

やってみれば毎口ごとにナッツと鶏肉やら野菜との触感のマリアージュが楽しめるので最高だ。

ランチタイムにいつも俺だけ客単価5,000円超えなので、まあ許せ、○○○○(店名)。