先日、親父の朝食にハムエッグを作ってやろうと冷蔵庫から玉子を一つ取り出したところ、床に落としてしまった。
当然殻が割れて中身が床に飛び出た。
キッチンペーパー2,3枚で掃除しようとしたところ、その様子を見ていた親父が、
「待て、それはコテでやった方がええぞ」
と一言。
コテとはお好み焼きをひっくり返すための調理道具であり、大阪府民であれば一家に一枚は必ずある。
しかも我が家にはかなり大きなサイズまで揃っている。
それを使ってみたところ、床の玉子を簡単にすくうことができた。
これが年寄りの知恵かと感心した。
こういうことが瞬時に思い浮かぶということは、昔、親父も床に玉子を落としてコテで掃除したのだろう。
そこでよくコテを思い付いたものだ。
今回の親父の一言がなければ、俺はこの先の人生において落とした玉子をキッチンペーパーで掃除し続けていただろう。
カレーなどをこぼしてしまった時などにも使えそうだ。
以後、俺の人生において床に玉子を何個落とそうとも、これでもう掃除の心配は要らない。