2019年4月18日
近所の猫が死んだ。
本来の名はプーチャンらしいのだが、俺はそのずうたいの大きさからタヌキと読んでいた。
最後に我が家に遊びに来たのは3月の暖かい日のこと。
冬の寒い時期にはほとんど姿を見せず、一旦暖かくなれば再び冷え込むまで雨の日を除いて毎日遊びに来る、そんなことをずっと繰り返してきた。
以前、雑記で朝、家の扉を開けたらゴツンと頭を打つ猫がいると書いた、あの猫のことだ。
もう一歩下がって待てばいいものを、学習能力がないのか毎朝ゴツンとやっていた。
よって俺も扉をそっと開けるようになった。
そんな姿が可愛らしかった。
先月遊びに来たときは、
「ああ、また今年もコイツが遊びに来る季節になったか」
と思ったものだ。
しかし姿を見せたのはその一日だけで、天気の良い日が続いても遊びに来ることはなかった。
そして先日、飼い主からの訃報。
老衰だったのだそうだ。
今まで可愛がってくれてありがとうと、お礼にドラ焼きを一箱もらった。
何でも昨今は世知辛い世の中のようで、あちこちの家先でおっぱらわれ、我が家のように外でのんびり過ごせる場所も少ないのだそうだ。
我が家は完全に別荘だったからな。
ある時、ウトウトと昼寝して眼が覚めたら横でタヌキが寝ていたこともあったな。
せっかく春になったというのに、ああ、寂しいものだ。
我が家は俺も親父も動物ウエルカム。
絶好の日当たり場でもある我が家の縄張りが空いたので、やがて次の猫が来るのも時間の問題だろう。
ちゅうか、既に真っ黒の猫をちょくちょく見かける。
俺が帰宅すると一目散に逃げて行くが、さて、今後どのような関係が構築されるのかされないのか。