例えばフェラチオという行為がある。
ここにお集まりのほとんどの男性方においても、プレイの度にフェラ奉仕を楽しんでいることだろう。
だが、改めて考えてみて欲しい。
彼女がフェラチオをするという行動の源泉は一体どこからきているのか?
単にフェラチオと言ったところでその背景は様々だが、少なくとも次の二点は意識すべきだ。
1.男がされたいから強制しているのか。
2.女がしたいからさせているのか。
俺の知る限りにおいて、1をもってご主人様を自負している人は多い。
「俺は君のご主人様だ。だから君は俺が望むことであれば、何でも喜んで受け入れなければならないんだよ」
の精神である。
と、書いたところで、別に1が悪いと言っているのではない。
俺がこれから言いたいのは、
「1よりも2の方が遥かにいい」
ということだ。
ごくたまにだが、指導的な立場として他人のプレイを見る機会があるが、
せっかく素敵なパートナーを得ながらも1の次元で止まってしまっているカップルが多く目に付く。
これは悪く表現してしまえば、彼らは彼女たちのM性を利用してただその性欲のはけ口にしているに過ぎないとも言える。
そういう話を聞けば「SMは何より精神性が大切ですよ」と語る彼らではあるが、
プレイを見る限りにおいては「本当にそう思っているのだろうか?」と疑わずにはいられない。
「俺は違うよ」と強がりの貴男も、彼女のフェラチオしている姿を思い出してみて欲しい。
彼女は貴方のモノを愛しいと言わんばかりに口に含んでいただろうか?
彼女自身フェラチオを十分に楽しんでいただろうか?
俺が見せてもらったプレイでは、フェラチオの最中、次のような言葉が多く聞かれた。
「ほら、もっと激しく動かして」
「ジュボジュボ音を立てるんだ」
「裏筋も舐めてくれ」
俺とて男だから、その気持ちは分からなくもない。
しかしだ、彼女が貴方のことを愛しくて、そして貴方のイチモツも愛しくて、
フェラチオという行為を心から楽しんでおり、それが貴方に伝わっているのなら、
舌使いとか音などは取るに足らない問題なはずである。
そんな彼女のフェラチオには粘膜の摩擦を遥かに超越した快感がある。
例えどんなにぎこちなかろうが、貴方の心と体は溶ける程に熱くなるはずだ。
貴男はそんなフェラチオを受けたことがあるか?
逆に言うと、そういう注文を受ける女性は、その心がご主人様に伝わっていないことになる。
俺にとっての調教とは2をもって理想形とする。
今回はフェラチオを例に挙げたが、これは他のプレイにおいても同様の事が言える。
そしてそれは、あなたが彼女にしてもらう時だけではなく、あなたが彼女にしてあげる時も同じだ。
M女の皆さんにも想像してもらいたい。
貴女はただクンニされるだけでもそれなりに感じることだろう。
しかしそれに加えて、そのご主人様が貴女のことをたまらなく愛しくて、
貴女のあそこもたまらなく愛しくて、そんな貴女のあそこに舌を這わせられることが幸せでたまらなくて、
そんな気持ちが貴女にも伝わったなら、そのクンニがどれほどの快感をもたらすか分かるか?
そんな心が伝われば貴女はキスでさえ絶頂を迎えるようになる。
これは本当だ。
肉の摩擦による快感など、精神的快感に比べればたかだか知れているのだ。
「男が本当に気持ちいいのは射精する一瞬だからなあ。女は得だよ...」
などと嘆いている男性はいないか?
それすなわち、貴方が悪いのだ。
「彼が下手で私満足できないのよね...」
などと嘆いている女性はいないか?
それすなわち、貴女が悪いのだ。
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