噛み付き
実は「噛みつき責め」というのは俺自身聞いたことがないのだが、M女性によってはセックスの最中に首締め及び噛みつきを求めることもしばしばあるという意味において、調教百態にて紹介しておこうと思う。
これはあくまで俺の解釈だが、M女性がセックスの最中において噛みつきを求めるからといって、決して噛みつきそのものが大好きであるとは限らない。
むしろ、鋭利な痛みであれば何でも良いのではないか。
それがたまたまセックスの最中であるので、一番手近にある歯を使おうという発想のような気がしないでもない。
現に、そんなM女性にSMの最中噛みついたところで、セックスの時に見られたような激しい反応は得られない場合が多い。
両手両足が自由に使える状態にあるのならば、何も歯ではなくて、もっと別の責め具を使う方が有効だろう。
噛みつきというのはあまり応用の利く責めではないが、大いなる長所がある。
例えば、女性がすねたときに男性の指や肩などを噛みつくといった行為があるように、他のSMの責めに比べて噛みつくといった行為自体さほど特殊なことではない。
よって貴男がセックスの最中に女性の肩や首筋に軽く噛みつこうが、いきなり変態扱いするような罵声は飛んでこないはずだ。
もちろん強く噛んではいけないが、一度目のセックスにおいてさえそれなりに自然に行えるのではないか。
焦らしによる言葉責めと共に我々がM性のリトマス試験紙としてこれを利用しない手はない。
全てのM女性が噛みつきにより高ぶるといった保証はないが、少なくともM性があるのならば露骨に不快な反応は無いはず。
(言うまでもないが、軽い「イヤ」とか「ダメ」を決して不快な反応と判断してはいけない)
SM的関係を前提としたベットインならあえて必要はないが、とりあえず初回のセックスで軽く噛みついて女性の反応を調べるのは我々の基本中の基本である。
もう一つの利点は女性が比較的口にし易いということだ。
縛ってほしいとはなかなか口にできないだろうが、噛みつきならば何とか口に出せるのではないか。
ましてや、セックスで高ぶっている最中なので勢いに助けられることもあるだろう。
そうやってさりげなくM性をアピールするのもSM的関係を構築する上での一つの方法だ。
最も、その道に長けたS男性ならベットインの前から十分にそのM性を看破しているだろうが。
昨今ではほとんど聞かないが、昔は深く歯形を付けて決して消えない愛の証にしたそうだ。
SMとは全く関係ないが、自己防衛手段としての噛みつきについて軽く触れておこう。
暴漢に襲われた場合、決して戦おうとせずにまず逃げるのが先決だが、そうもいかない場合が多い。
女性が男性にレイプ目的で襲われた場合、よほど護身術に長けていない限りまず組み伏せられるだろうが、そうなっても決して諦めてはいけない。
隙をみて、相手の耳に噛みつくのだ。
そして両手で顔をガードする。
いったん噛みついたら猛犬の如く決して離してはいけない。
相手は引き離そうと試みるだろうが、それでも決して離さない。
引き離そうとすれば耳が痛むので、分は女性にある。
その格闘の状態で片方のガードを解いて親指と人差し指を使い相手の首の頸動脈を絞める、あるいは親指を眼球に突っ込む、あるいは金玉を握り潰してもいいだろう。
普通の男ならこの時点でパニック状態に陥っているので、あとは裸足でも何でもとっとと逃げて警察に通報する。
耳を怪我しているので直ぐに検挙できるだろう。
まあ、参考までに。
M女性から噛み付きについてとても貴重な意見をもらったので紹介しておく。
「噛み付かれる事には直接的な痛みより精神的なものが大きいのではないかと思うのです。
このまま食いちぎられ捕食されるかのような恐怖と期待。
また、自分という汚らしいものに噛み付いてくださる…口に含まれる触れられるという事への感激。
そのようなものもあるのではないでしょうか?」
要するに、自分よりも圧倒的な存在である猛禽獣に襲われて生命まで奪われる快感ということか。
SMとはかくも奥が深いものであると改めて教えられた。
感謝。
shadow