また一軒俺の愛すべき店が逝ってしまった。

新梅田食堂街の洋食マルマンだ。

いつまでもそこに当たり前に存在し続けると思っていただけに、この報にショックを受けた者も多いのではないか。

今思えばライトランチ目当ての昼間は混んでいたが、夜はだいたい空いていたな。

だからこそワインと共にビーフシチューやミックスフライなどをのんびり食えたものだ。

記事だけでは信じられなかった、信じたくなかったので、実際に店に行ってみたが、やはり閉店の張り紙がしてあった。

記事によれば食材費の高騰に加えて家賃の値上がり等々を価格に転嫁できなかったようだ。

元々が安かっただけに一度値上げしてみれば良かったのにと思うが、激安のままスパッと店を畳んだのは店主の美学か。

俺は特に冬場に提供されるカキフライランチが好きだった。

カキフライ6個にたっぷりのタルタルソース、これにサラダとライスが付いて1,000円はお値打ちだった。

カキフライを出す店は他にもあるが、トンカツソースがほとんどでタルタルで食わせる店は少数派だ。

俺が「愛すべき」とまで表現できる梅田の店も後はチェーン店のみとなってしまい、個人店はこれで全滅した。
いや、よく考えればあと二軒あるか...

親父の介護を始めて以来外食の機会がめっきり減ってしまったが、応援を兼ねて訪れてみるとしよう。